ツールドフランスのジャージ~色に意味があることをご存知ですか?

公開日: : 最終更新日:2019/06/07 ロードバイク

毎年7月にフランスを中心に行われるツールドフランスは、世界最大級の自転車ロードレースです。心身ともに鍛え上げられた100人以上のプロロードレーサー達が、20日間3500km以上もの距離を走ります。

参加したプロのロードレーサーでさえ、全員完走する事は出来ないくらい過酷なレースとして有名です。(私熊ノ助には、雲の上の話です・・笑)

実はこのツールドフランス、とある条件を満たした選手には、4種類の色のジャージがそれぞれ4人に与えられて、それを着てレースに参加する事が許されます。

これは選手にとってとても栄誉がある事で、それと同時にこのツールドフランスのレース結果にも大きな影響があるジャージなのです!

そこで今回は

ツールドフランスでレース時に選手が着用する4種類の色のジャージの意味

を、詳しく説明していきたいと思います!

これを知っておけば、ツールドフランスが何倍も楽しめること間違いなしです♪

 

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目次

ジャージの色と名前

選手たちは基本、チームのジャージを着ています。それとは別に、今回紹介するジャージの事をリーダージャージと呼びます。

そのリーダージャージはこんな名前で、これらの色で分けられています。

  1. マイヨ・ジョーヌ・・・黄色・個人総合時間賞
  2. マイヨ・ヴェール・・・緑色・ポイント賞
  3. マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ・・・水玉・山岳賞
  4. マイヨ・ブラン・・・白色・新人賞

 
全部フランス語なので日本人の僕たちにとってはなじみのない言葉ですが、色で認識されると分かり易いですね。

そのリーダージャージには、上記のような意味があるんです。これがのちのち、レースに大きな意味を持ってくることになるんですが・・・・!

ではそのリーダージャージを、一つ一つ詳しく見ていきましょう!

 

1. マイヨ・ジョーヌ(黄色・個人総合時間賞)

ツールドフランスを走る選手達が一番着たいジャージ、それが「マイヨ・ジョーヌ」です。各レースの総合タイムが一番短い選手、要は一番速い選手が着用します。

最終ステージの1つ前のレースが終わった時にこのマイヨ・ジョーヌの権利を持っている選手がいるチームが、その年の優勝チームとなるのです!

もちろんこのジャージの保持者が同時に個人総合優勝者となります。これを手にした選手は、歴史に名を残すほどの名誉を手に入れる事が出来るんです。

このマイヨジョーヌ制度は、2019年でちょうど100周年になるとの事です・・・・!歴史があるんですね~。

もしツールドフランスをテレビで見る時は、マイヨジョーヌを着ている選手に注目して観てみてください。レースの状況が少しづつわかってくると思いますよ!

ここ近年ではイギリスのチームスカイの、クリスフルーム選手やゲラントトーマス選手が、マイヨジョーヌを着続けて、チームを優勝に導いています。写真の選手がゲラントトーマス選手ですね。(2019年現在)

 

余談ですが、これ私のマイヨ・ジョーヌですっ・・・!!

・・・・
・・・・・・
というか、「マイヨ・ジョーヌの様なジャージ」なので本物ではないです(笑)これを着てロードバイクに乗ると、少しだけ早くなったような気分になれます~~ヾ( ̄∇ ̄=ノ
 
 

2. マイヨ・ヴェール(緑色・ポイント賞)


   
この「マイヨ・ヴェール」はコース途中に設定してある中間スプリントポイントや、各ゴールに設定してあるポイントを獲得し、その合計が一番高い選手が着る事が出来る緑色のジャージです。

ポイントはこんな形で設定してあります

スプリントポイント1位通過・・・20ポイント
スプリントポイント2位通過・・・17ポイント
スプリントポイント3位通過・・・15ポイント
スプリントポイント4位通過・・・13ポイント
スプリントポイント5位通過・・・11ポイント

※各ステージの難易度で、ポイント数やポイントが付く順位は変わってきます。

ポイント賞と名前がありますが、中間スプリントポイントをどれだけ速く通過できるかという「平坦が得意なスプリンター」の為のジャージと思った方が分かり易いと思います。

このジャージを着る事が出来る選手は、「最速」の称号を手に入れる事が出来るんです!弱虫ペダルでいうところの新開さん・田所さんが狙っているジャージというところですね・・・(笑)

ここ近年では、写真のペーター・サガン選手が独走状態ですね・・・。この人、ほんとに平坦が鬼速いスプリンターなんですよ・・・・。(2019年現在)

 

3. マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(水玉・山岳賞)

そしてこの左側の選手が来ている水玉模様のジャージ、「マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ」と言います。これは山道や坂道に設定してある山岳ポイントを獲得して、そのポイント数が一番多い選手に与えられるジャージです。

「山登りが得意な選手」に与えられるジャージと思ってもらえると分かり易いかもしれません。山登りが得意な選手はクライマーと呼ばれたりもします。

ポイントはこんな形で設定してあります

山岳ポイント1位通過・・・25ポイント
山岳ポイント2位通過・・・20ポイント
山岳ポイント3位通過・・・16ポイント
山岳ポイント4位通過・・・14ポイント
山岳ポイント5位通過・・・12ポイント

※各ステージの難易度で、ポイント数やポイントが付く順位は変わってきます。

弱虫ペダルでいえば、主人公の小野田君、真波君、巻島さんが狙うジャージですかね!

このクライマーの方々は坂道をとても速く走ります(当たり前ですが・・)。でも脚はそんなに太くなく、筋肉がとても多いわけでもないんですね・・・。でもレースを観てるとこんなに速く坂を上るなんて!!とびっくりします。∑(゚□゚;)

身体の大きな熊ノ助にとって、未知の世界です・・!

ここ近年では、ジュリアン・アラフィリップ選手、ワレン・バルギル選手がこのマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを着て走っていました。

 

4. マイヨ・ブラン(白色・新人賞)

そして最後は「マイヨ・ブラン」です。これは新人賞と認識してもらったら分かり易いと思います。

ツールドフランスが開催される年に25歳以下の誕生日を迎える選手の中で、一番総合タイムが短い選手に贈られる白色のジャージです。このジャージを獲得する選手は、未来のマイヨ・ジョーヌ候補と言われたりもするんです。

このジャージを着た選手が数年後、チームを率いるエースになっていくので、今から注目しておくと未来のツールドフランスが楽しみになってきます!

ここ近年では、ピエール・ラトゥール選手、サイモン・イェーツ選手が獲得しています。

この4種類のジャージですがとてもカラフルですごく目立つので、レース中注目しやすくレースを楽しく観戦する事が出来ますね!

次はそのジャージを獲得した後の様々なケースについて見ていこうと思います!まずは複数のジャージを獲得した場合です。

 

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複数のジャージを獲得した場合はどうなるの?

この4種類のリーダージャージですが、一人の選手が複数のジャージを獲得する場合も出てきます。

その時は、

  1. マイヨ・ジョーヌ
  2. マイヨ・ヴェール
  3. マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ
  4. マイヨブラン

 

の順位でジャージを着る事になります。

そして2位以下の選手がその2枚目のジャージを着用するという事になるんです。

例えばマイヨ・ジョーヌとマイヨ・ヴェールの2枚を獲得している選手はマイヨ・ジョーヌを着て、マイヨ・ヴェールを着るのはスプリントポイント総獲得数が2位の選手が着るという事になります。

いやしかし、こんな過酷なレースで2枚同時獲得するなんて・・・!凄すぎですっ!

 

リタイアしたらどうするの?

残念ながらリーダージャージを着ているにもかかわらず転倒などでリタイアしてしまった場合、そのジャージは2位の選手が引き継ぐことになります。

リタイアしてしまった場合、マイヨ・ジョーヌに関してこんな話があります。

1991年のツールドフランスでの出来事です。ロレフ・ソレンセンという選手が第6ステージでマイヨ・ジョーヌを着たままリタイアしてしまったのです。 第8ステージで総合首位に立ったグレッグレモン選手はその事を気遣いマイヨ・ジョーヌを着用しませんでした。

こういう逸話はこのツールドフランスでは、結構あるんです。

ツールドフランスというのは、プロロードレーサーにとっては最高峰の舞台。選手同士リスペクト仕合ってお互いを気遣いながらレースを戦っているんですね~。

それでは最後、リーダージャージを着る事の本当の意味について、話していきたいと思います。

 

これらのジャージを着る事の本当の意味

この「マイヨ・ジョーヌ、マイヨ・ヴェール、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ、マイヨブラン」の4種類のジャージ。

今現時点での早い選手をすぐに見分けるための目印になったり、スポンサーの関係があったりと色んな意味があります。

でも本当の意味はまた別の所にあるのです。

それは各チームの士気や戦略にとても大きな意味を持ってきます。

マイヨジョーヌを着ている選手がいるチームは、それだけでレースにかけるモチベーションは上がります。他のライバルの選手にも精神的なプレッシャーをかけるのです。

他のジャージでも、「あの選手はまたこのコースでもスプリントを取りに来るはずだ、なら今回はこの戦略でいこう」とか、「あの選手はまた山岳賞を狙うはずだから前半は温存して後半に畳み掛けるぞ」のような戦略戦術が自然と生まれてきます。

それが20日間以上3500kmの道の上で常に行われているのです。

このツールドフランスを走る選手にとってこの4つのジャージは、

レース全体の空気・雰囲気を作り出す台風の目

になるのです。

もしこのツールドフランスを観戦する時は、今誰がどのジャージを着て走っているのかを確認しながら見ると、そのチームがこれからどんな攻撃を仕掛けてくるのかだんだんわかってきます。

そんなところをチェックしながらレースを観るといろんな発見が出来て、より楽しんでツールドフランスを楽しむことが出来ますよ!

 

まとめ

ツールドフランスで着用される4つのリーダージャージ

それぞれの色と意味を説明してきましたが、一番重要なのは

  • れを着用している選手とそのチームの士気・モチベーション
  • レース全体に深く影響してくる

という事です。

プロロードレーサーにとって、ツールドフランスは最高峰の舞台。野球だったら大リーグのワールドシリーズ、サッカーだったらワールドカップに匹敵するほどの大舞台です。

そこでリーダージャージを着るという事は

ロードレースの歴史にその名を刻むこと同じ

と言っても過言ではありません。

そんなリーダージャージをまとった選手たちを見ながらツールドフランスを観戦すると、きっと皆さんも感動と興奮に包まれること間違いなしです!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

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