ツールドフランス出場チームの人数は?その役割も教えます!
公開日:
:
最終更新日:2019/06/18
ロードバイク
毎年7月に行われるツールドフランス。世界で最も過酷な自転車ロードレースですが、毎年沢山の選手が出場します。
最初ツールドフランスを見始めた時は「なんでこんなに人数がいるの・・・?1チーム何人なんですかっ?」と思っていました。でもそこには、チームを勝たせるための重要な役割があったんです!
なので今回は、
ツールドフランスに出場するチームは何人で構成されているのか?そしてその役割について話していきたいと思います!
これを読むと、自転車ロードレースがとても分かり易くなりすよ!
目次
ツールドフランス1チームの人数は!
ツールドフランス1チームの人数は、「8人」です。(ちなみに2017年までは9人でした)
ツールドフランスは団体戦なのですが、出場チームはもちろん総合優勝を目指します。そのチームが全部で約22チーム・176名が出場となります。その176名がスタートと同時に一斉に走り出します!
その総合優勝というのは、「ツールドフランスをリタイアすることなく走り切り、その合計タイムが一番少ない選手がいるチーム」となります。
大体その選手というのは、どんなコースでも難なく走ることが出来る「エース」と呼ばれる選手が最短タイムを目指して頑張ります。
他の選手は、もちろんそれぞれの目標や役割などがあるのですが、そのエースを助けるという重要な役割もあります。
そしてエースとその他の選手達には、チーム総合優勝を掴み取るために、それぞれ特有の「脚質」というものがあるのです。
次はその脚質と、役割について話していきたいと思います!
出場選手8人のそれぞれの役割
自転車ロードレースの選手達には、以下の様な脚質を持つ選手がいます。
- オールラウンダー
- スプリンター
- クライマー
- ルーラー
- パンチャー
- アシスト
- クロノマン(TTスペシャリスト)
こんな感じで7つもあるんです。名前を見ると大体役割が分かるのとわからないのとありますよね・・・笑
私熊ノ助も「筋肉がそこそこついてればいいんじゃ?」と思っていましたが、これらの脚質を持つ選手がバランスよくチームにいなければ、エースを勝たせることが出来ないのです・・・!!
次の項目で、それぞれ詳しく見ていこうと思います。
1. オールラウンダー
このオールラウンダーは、「山登りも出来て平地も速い」という特徴があります。
自転車ロードレースは、距離が長く平地や山がある道路がコースとして設定されます。この平地と山を両方得意とする選手がオールラウンダーです。
先ほど話したエースと呼ばれる選手はこのオールラウンダーであることが多いです。
そしてそのエースをいつも近くにいてサポートする「エースアシスト」と呼ばれる選手がいます。
エースアシストの役割は、エースの体力が奪われないよう風よけになったり、エースのロードバイクにトラブルがあった時にすぐ対応できるように自分のロードバイクを差し出したりします。
このエースアシストもオールラウンダーである場合が多く、エースの女房役のような存在です。
このエースアシストは「脚質」ではなく「役割」です。なのでオールラウンダーだけではなく、他の脚質の選手も担う事があります。
クリス・フルーム
1985年生まれ 国籍:イギリス チーム:チームイネオス
クリスフルーム選手は、過去4回ツールドフランスで個人総合優勝を果たした選手です。他の大きな自転車ロードレースでも総合優勝の経験がある「スーパーエース」です!
残念ながら2019年のツールドフランスでは5回目の総合優勝を狙う中、練習中の事故でツールドフランスは不出場となってしまいました。
真ん中の黄色いジャージがクリスフルーム。チームスカイという前のチームの頃の写真ですね。
最近、ハマっているのがロードレース
誰か1から教えてくれい
動画見て分かったのはチームスカイってとこがくそ強いのと、クリス・フルームって人がくそ強いのだけ pic.twitter.com/jmsZez5WHy— ゆーすけ (@loveRVPlove) 2019年4月27日
2. スプリンター
このスプリンターは「平地が早くスプリント力がある」選手です。平地が強いというのもあって、平地でのエースをアシストするという役割があります。
他にも平地に設定されているスプリントポイントを獲得しポイント賞を狙いにいったり、ゴール前でスプリント力を爆発させてステージゴールを狙いにいきます。
ポイント賞についてはこの記事を参考に!⇒「ツールドフランスのジャージ~色に意味があることをご存知ですか?」
でもこのスプリンター、100キロ以上の距離を走り切りゴール前短い距離でスプリントをします。これは「フルマラソンを走った直後に100m走をするようなものだ」と言われています。(弱虫ペダルの金城さんが言ってました・・!)
スプリンターは競輪選手に体格が似ていて体重が重いのですが、そんな中でもツールドフランスを走りぬく持久力も持っているというすごい能力の持ち主なのです!
私熊ノ助がなるとしたら、スプリンターですかね・・・・(持久力は全くありませんが笑!)
ペーターー・サガン
1990年生まれ 国籍:スロバキア チーム:ボーラ=ハンスグローエ
ペーター・サガンはここ近年の平地キングです!とくにゴール前スプリントは、そこからくるのか!?というくらい後方から刺すようにゴールラインを越えます!
お兄さんのユライ・サガンも自転車競技選手です。
Cycle*2018ツール・ド・フランスBest of Maillot Vert
マイヨ・ヴェール特集
グリーンジャージといえばこの人ペーター・サガン!
2位に倍近いポイント差をつけて6度目の受賞です
アルプスやピレネー落車による怪我に苦しんでも彼がポディウムで笑顔を見せない日はありませんでした#jspocycle #TDF2018 pic.twitter.com/Kh80DAqOJK— J SPORTSサイクルロードレース【公式】 (@jspocycle) 2018年8月1日
3. クライマー
そしてこのクライマーは「山や上り坂が強い」選手となります。一般的に小柄で体重が軽い選手が多いです。
その登坂力を生かして、エースやチームをアシストしてチーム全体を坂道で引き上げるという大事な役割があるのです。そしてもちろん先ほどのポイント賞と同じく山岳賞を狙いに行きます。
山岳賞についてはこの記事を参考に!⇒「ツールドフランスのジャージ~色に意味があることをご存知ですか?」
ツールドフランスの様な山道が多いコースではこのクライマーが他のチームのエースに揺さぶりをかけて翻弄したりと、クライマーの役割は重要なのです。
ナイロ・キンタナ
1990年生まれ 国籍:コロンビア チーム:モビスター・チーム
ナイロ・キンタナ選手はクライマーでありながら、ツールドフランス総合2位を2回、他の大きなロードレースでも総合優勝経験がある選手です。ツールドフランスを観ていると、どこまでペダルを踏むんだ・・!というくらいほんとに山に強い選手です!
#ツール・ド・フランス 2018 🇫🇷
🚩第17ステージハイライトグリッドスタートで開幕した最難関ステージは、ナイロ・キンタナ@NairoQuintana 🇨🇴(MOV)が5年ぶりの復活優勝😆🙌
総合争いはゲラント・トーマス@GeraintThomas86 🇬🇧(SKY)が #マイヨ・ジョーヌ をキープ💛💛#TDF2018#jspocycle pic.twitter.com/r74FkLrbOi— Tour de France JPN (@letour_jpn) 2018年7月25日
4. ルーラー
ルーラーは「平地を一定のペースで走り続ける事が出来る」選手の事です。なんだかどんな重要な役割があるかイメージしずらいのですが、こと自転車ロードレースにおいてこのルーラーの担う役割はとても重要なのです!
実はこのルーラーは、アシストとしての役割とレース全体をコントロールする役割、というものがあります。
平地で長時間同じペースでエースの前を走り。エースの体力を温存したままゴールへ発射します。このルーラーは人数が多ければ多いほどエースの力を温存できるといわれています。
そして逃げ集団に混ざってメディアへの露出をしスポンサーアピールをしたり、チャンスがあればそのまま逃げ切ってポイント賞・山岳賞まで取っていくことも出来るのです。
ゴールスプリントに絡む可能性が少ないのでステージ優勝こそチャンスが無いものの、飲み物が入ったボトルや補給食をチームメイトに配ったるすることもあるので、自転車ロードレースでは欠かせない存在なのです!
別府史之
別府史之選手についてもっと知りたい方は⇒「ツールドフランスの日本人歴代選手を大特集!」
5. パンチャー
パンチャーとは「アタックの様な瞬発力」がある選手の事です。
詳しく言うと、他の選手がポイント賞やゴールを狙って集団を飛び出した時にそれを抑えるために同時に飛び出して阻止したり、逆にアタックしかけたりという役割があります。
短い上りや激坂があるようなアップダウンに強い選手が多いです。
まさにパンチを放つボクサーのような選手っという事でしょうか!
新城幸也
選手についてもっと知りたい方は⇒「ツールドフランスの日本人歴代選手を大特集!」
6. クロノマン(TTスペシャリスト)
そして最後クロノマンです。別名TTスペシャリストと呼ばれるこの選手は「タイムトライアルで力を出す」選手の事です。
ツールドフランスでは「タイムトライアル」という短いコースでその時間を競い合うコースが毎年1か2コース設定されます。短いコースで早さを求められるので、長い時間高い負荷を維持する脚質でないといけません。
なのでルーラーと同じようにエースアシストも出来るのですが、爆発力があるのでゴールを狙ってステージ優勝する選手もいます。
そしてオリンピックのトラックレースなどに出場する選手もいます。
トム・デュムラン
1990年生まれ 国籍:オランダ チーム:チーム・サンウェブ
トム・デュムラン選手は、2018年ツールドフランスで総合2位になったこともある実力者です。オリンピックや世界選手権でもメダルを取るなど、ツールドフランスでも総合優勝を狙える選手です!
写真左の白いジャージが、トム・デュムラン選手です。
総合3位クリス・フルーム、総合2位トム・デュムラン、総合優勝ゲラント・トーマス
三者似た脚質で、来年誰が総合を獲っても遜色が無い力の拮抗具合。#TDF2018 #jspocycle pic.twitter.com/N7PsgZLfCj— ちゅんた@艦これ春イベ甲甲甲ーー (@SHAMAL_8492) 2018年7月29日
ケースバイケースで役割は変わる
実はツールドフランスをはじめ自転車ロードレースでは、その役割というのはケースバイケースによって変わることがあります。
落車や体調不良などでアシストがリタイアしてしまった場合、またアシストがエースの近くに来れず集団後方で遅れてしまった場合などです。そんな時は監督の指示やその時の状況で選手が判断し、他の選手が代わりを務めたりします。
色んな脚質・役割がある選手たちですが、世界のトップを走るロードレーサー達。様々な状況でも対応できるフィジカルとメンタルを持ち合わせているんですね・・・!すごい!
ここで紹介した「新城幸也選手」「別府史之選手」ですが、もちろん日本人ロードレーサーです!この2人は日本人初のツールドフランス完走者と表彰台に立った選手になるんです!
この2人の選手をもっと知りたい方は、こちらの記事もどうぞ!⇒「ツールドフランスの日本人歴代選手を大特集!」
まとめ
ツールドフランスの出場選手は8人で、それぞれに脚質や役割がある事が分かりました。
でもその振り分けというのは、チームの状況や選手の状態で変わってきます。日本人にはなかなかなじみのない自転車ロードレースですが、こんな役割がそれぞれの選手にあり得意分野があるんだ!と思いながらツールドフランスを観ると、さらに楽しめること間違いなしです♪
こうやって私熊ノ助は、自転車ロードレースの良さを広めていっているのです~~~v( ̄∇ ̄)ニヤッ
(なかなか広まりませんが笑)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
関連記事
-
ロードバイク初心者が乗る最適の距離は?3つの理由とともに解説します!
ロードバイク初心者がまず考える事、それは 「最初はどのくらいの距離を走ればいいんだろう
-
ロードバイクでのすね毛問題を徹底考察!剃らなきゃいけないの!?
趣味がロードバイクの私は、たまに海外のプロのロードレースをテレビで見たりします。 その時プ
-
ロードバイクの転倒防止に!怪我しないために役立つ知識をシェア!
皆さんはロードバイクに乗っていて、転倒したことはありませんか? 走っていると、少しの力
-
ロードバイクのスマホホルダー!必須ポイントを押さえた厳選10種
ロードバイクでツーリングに出かける時に、スマホを持っていく方多いと思います。 本当に便
-
ロードバイク用ボトルおすすめ10選!そのポイントと共に紹介します
ロードバイクに乗っていると、夏はもちろん水分補給は必須ですし、冬でも乾燥するので水分は取らな
-
ツールドフランス大好きブロガーがおすすめ記事をまとめました!
私熊ノ助はツールドフランスが大好きです・・・!毎年開催される7月が近づいてくると、なんだかワ
-
ツールドフランスのルールを解説!2019年のレースもこれでOK
毎年7月にフランスを中心に開催されるツールドフランス。今年2019年ももちろん開催されます。
-
ツールドフランスのゼッケンを知るともっとレースが楽しみになった!
世界最高峰の自転車ロードレース「ツールドフランス」。毎回約22チームが参戦するのですが、各チ
-
ツールドフランスの日本人歴代選手を大特集!
毎年フランスで、7月に行なわれる世界最大級の自転車プロロードレース「ツールドフランス」。約2
-
ロードバイクのビンディングペダルおすすめは?初心者の方必見です!
ロードバイクに乗っている人なら結構つけている人が多いビンディングペダル。そうです、専用シュー