ツールドフランスのルールを解説!2019年のレースもこれでOK
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ロードバイク
毎年7月にフランスを中心に開催されるツールドフランス。今年2019年ももちろん開催されます。
22チーム176名が約20日間もの間、3500kmを走り抜ける、世界でとても過酷な自転車ロードレースです。そんなツールドフランスですが、どのようなルールになっているのか、あまり知られていません。
私熊ノ助も、最初は全く判らなかったのですがルールを調べてみるとこのツールドフランスをはじめ、自転車ロードレースがとても面白くなったんです!
なので今回は、ツールドフランスのルールについて、詳しく話していきたいと思います!
ポイントを押さえて紹介していますので、ツールドフランスが分かり易くなること間違いなしです♪
目次
どうなったら優勝なの?
ツールドフランスは団体戦。その優勝チームは、
21ステージ全てを通して最も速いタイムでゴールした選手のいるチーム、が優勝となります。
そしてその選手がその年のツールドフランスの個人総合優勝者となるのです!
各ステージが終わるごとに、その時点での総合1位へ「マイヨ・ジョーヌ」という黄色いジャージが渡されます。そして次の日その選手はそのマイヨ・ジョーヌを着て走るのです。
そして最終的にパリ・シャンゼリゼの最終ステージの1つ前に時点でマイヨ・ジョーヌが確定した選手が総合優勝者となります。
このマイヨ・ジョーヌは、ツールドフランスの象徴、ツールドフランスそのものなのです・・・!!
タイムは1/100秒までカウントされるのですが、そこまで同じタイムだった場合は、全ステージを通しての累計順位が少ない選手が選ばれます。
中々ないですが、それでも決まらない場合は、最後のステージの順位で決まる事となります。
下の動画は、2018年個人総合優勝のゲラントトーマスと彼が所属するチームスカイのメンバーです。
#マイヨ・ジョーヌ を祝して、シャンパンで乾杯🥂🥂🥂
おめでとう!ゲラント・トーマス@GeraintThomas86 🏴🎉
おめでとう!チームスカイ@TeamSky 🇬🇧🎉🚩第21ステージ#ツール・ド・フランス 2018 🇫🇷#TDF2018#jspocycle pic.twitter.com/62ZHU9asjs
— Tour de France JPN (@letour_jpn) 2018年7月29日
栄光あるステージ優勝
ツールドフランスにおいて総合優勝チーム・個人総合優勝はもっとも栄誉ある賞なのですが、他にも価値のある賞があります。それが、
ステージ優勝です。
ステージ優勝とは、そのステージにおいて最も早くゴールラインを切った選手に与えられます。ツールドフランスは出場すること自体が名誉なことで、尚且つその中でステージ優勝を勝ち取るという事は、とても素晴らしい事なのです!
ゴールライン直前でスプリントする選手達を見ていると、凄い気迫でいつも圧倒されます・・・!
次は選手が着用する「ジャージ」や「ゼッケン」に関してのルールを話していきますね!
リーダージャージとゼッケン
ツールドフランスに出場する選手たちには、総合優勝・ステージ優勝以外にも沢山のチャンスが用意されています。それが以下の「リーダージャージ」と「特別なゼッケン」です。
リーダージャージ
- ポイント賞/マイヨ・ヴェール・・・各ステージに設けられたスプリントポイントを通過して総合ポイントが最も高い選手が着る緑色のジャージ。このポイントは各ステージごとに加算されていきます。このチェックポイントは平坦道に設置されているので、平坦が得意なスプリンターの為の賞になります。
- 山岳賞/マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュ・・・各ステージに設けられた山岳ポイントを通過して総合ポイントが最も高い選手が着る白地に赤の水玉のジャージ。このポイントは各ステージごとに加算されていきます。このチェックポイントは山頂に設置されているので、山や坂道が得意なクライマーの為の賞になります。
- 新人賞/マイヨ・ブラン・・・開催年に25歳を迎える選手の中で、総合タイムが最も短い選手に贈られる賞で白色のジャージになります。新人賞というよりは、若手の中で最も有望株という意味合いが強いので、次期マイヨジョーヌ候補と呼ばれたりすることもあります。
リーダージャージについてもっと詳しく知りたい方はこちら→「ツールドフランスのジャージ~色に意味があることをご存知ですか?」
下の写真は「マイマイヨ・ジョーヌ」です・・・!(本物ではありません笑)
ゼッケン
- チーム総合時間賞/ドサール・ジョーヌ・・・同じチーム内で上位3人の総合タイムが少ないチームに与えられる黄色時に黒抜きのゼッケンです。
- 敢闘賞/ドサール・ルージュ・・・そのステージで最も果敢に動いた選手に与えられる赤地に白抜きのゼッケンです。
ツールドフランスのゼッケンについてもっと詳しく知りたい方はこちら→「ツールドフランスのゼッケンを知るともっとレースが楽しみになった!」
これらのジャージとゼッケンを身に付ける事で、他のチームや選手そしてレース全体に大きな影響を及ぼしていくのです・・!
そしてこれらをチェックしておけば、ツールドフランスを観る時にまた一つ楽しみが増えるのです♪次はタイムに関するルールです。
タイムに関するルール
ツールドフランスはタイムを競い合うレースです。なので、タイムに関するルールが細かく定められています。
- ボーナスタイム①・・・ゴールラインを通過した1位から3位までの選手には、それぞれ10秒・6秒・4秒のボーナスタイムが加算されます。要はその時間分だけとたる時間が短くなるという事です。
- ボーナスタイム②・・・レース中コース上に1か所だけボーナスポイントが設置されているステージがあります。そこを通過した1位から3位までの選手には、それぞれ8秒・5秒・2秒ずつボーナスタイムが加算されるようになっているのです。
- ゴールルール①・・・選手達が集団でゴールした場合は、その集団の先頭選手のタイムが集団選手全員に加算されます。
ただこれが、ゴール前スプリントフィニッシュだったときには、2つの集団の間が3秒以内であれば同じ集団とみなされて、2集団全員同じタイムが加算されます。 - ゴールルール②・・・もし違反行為などがあった場合は、その選手は同じチームで最下位の選手と同じ順位がつきます。
ゴール前3キロ以内でパンクや落車などに巻き込まれた場合、トラブルが起きるまで属していた集団のタイムと同じタイムが加算されます。ただこの場合、順位は自分がゴールした時点の順位となります。 - 制限タイム・・・ステージごとにその難易度・選手の平均速度で、その日の「足切りタイム」が設定されます。
要はその時間までにゴールできなかった場合、リタイアになってしまうのです。ただその時間内でゴールできなかったとしても、その選手の平均速度やトラブルの状況などで救済措置が取られることもあります。
ツールドフランスの各ステージのスタートは、基本的に最初はパレードランとして、競い合わず沿道のお客さんにその姿を見せる為に走ります。そしてその後、実際のスタートラインからスタートを切るのです。
ただ例外があり、期間中1ステージだけ最初から本スタートするステージがあります。この時は、前日の総合順位の頭から5人ずつグループが作られて、そのグループごとのスタートとなります。
タイムトライアルレース
ツールドフランスでは各ステージ100km以上もの距離を走るレースですが、その中で短い距離を競い合う「タイムトライアル」というレースが行われます。
これはチームタイムトライアル・個人タイムトライアルと別れていて毎年1ステージづつ行われています。選手はそれまでのウェア・メットとは別の、タイムトライアル専用のウェア・メットを身に付け、専用のロードバイクで走ります。タイムは1/100まで計算されます。
- チームタイムトライアル・・・各チーム5分間隔でスタートし、ゴールした時に4位の選手のタイムが採用されます。
- 個人タイムトライアル・・・リタイアした選手は除いて、すべての選手が走ります。1分半間隔でスタートして一番短いタイムの選手がそのステージ優勝者となります。
このタイムトライアルのタイムも、それまでのステージレースのタイムに加算されます。
次は肝心のコースについて話していきます!
コースはどうなってるの?
コースはほぼほぼフランス国内に設定されています。でもごくまれに隣接する国にスタートやゴールがあったりすることもあるんです。
下の写真は2019年のツールドフランスのコースです。少し見づらいですが、フランス国内右寄りのルートになっています。
コースは、街から街、都市から都市というふうに設定されています。ゴールの街から次の日のスタートの街は違ったり同じだったりします。
ツールドフランスの中継を見ていると、フランス街並みの美しさや大自然を楽しむことが出来ます。およそ3500kmものフランスの風景を見る事が出来るのはなかなかないので、それもツールドフランスの一つの楽しみになっています♪
下の動画は2019年のコース紹介動画です。スタートがブリュッセルになっています。
そして次は、レース中の選手達の食事についてです。
選手たちの補給
出場選手たちは1日走るごとにおよそ7000~8000kcalものカロリーを消費すると言われています。なので期間中に摂取する食事も多いのですが、それだけでは足りません。選手たちはレース中に必要なエネルギーを補給するんです!
そのためにチームはサポートカーを出してそこから補給食・水やドリンクの入ったボトルを選手に手渡します。
補給食は選手によって異なり、カロリーバー・ジャムパン・バナナなど高カロリーで消化吸収の良い物を摂取します。
実は選手がけがをした場合、サポートカーからスタッフが身を乗り出して選手を治療したりすることもあるんです・・・!(スタッフの器用さが素晴らしい・・)
チームのサポートカーだけではなく、ツールドフランス運営側が準備している飲み物などもあったりするので、選手たちは安心してレースに集中する事ができるんですね~。
次は最後の項目!何やら選手間の暗黙のルールがあるらしい!?
暗黙のルールがある!?
ツールドフランスにはレース選手達同士の暗黙のルールというものがあります。
- 先頭集団での戦闘交代・・・先頭集団では、選手達は先頭を交代で走ります。ロードレースでは先頭はかなりの空気抵抗を受けます。一人が常に先頭だと体力が消耗するので、代わる代わる交代して体力を温存するのです。
- トラブル時は待つ・・・先頭集団の選手達は、後方の集団で落車があったり、有力選手にトラブルがあって止まったりすると、「止まって待つ」というのが暗黙のルールとなっています。トラブル時にアタックをかけて勝っても、なんだか後味が悪いですよね。
- トイレ時も待つ!・・・レース中、もちろん選手たちはもようします。そんな時は選手達はロードバイクを降りて道端で事を足すのです。大体選手は固まって特定の場所で用を足すので、先頭集団はそれを待つといいう事もあるんです。面白いですよね(笑)
その他にも細かく言えば、沢山の選手間のルールみたいなものが存在します。これはレースを円滑にトラブルなく進めていく上でとても重要な事なんです。
自転車ロードレースは紳士のスポーツです。ずるい事をして勝つよりも正々堂々と真っ向勝負で勝ってこそ意味があるんですね!(カッッコイ~!)v( ̄∇ ̄)
まとめ
ツールドフランスのルールを見ていきましたが、かなり事細かく設定されています。
上記以外にも細かい部分を見ていくときりがないのですが、今回は「ここを抑えておくとOK!」という部分だけをピックアップして紹介させていただきました。
日本ではなかなかなじみのない自転車ロードレースですが、少しルールを抑えておくと選手の思惑や戦略、そして想いなどが垣間見えてより面白くなること間違いなしです!
さぁ、ツールドフランスを思う存分楽しみましょう♪(● ̄(エ) ̄●)ノ
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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